ユークリッド原論をどう読むか(11)
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ユークリッド原論

第7巻
 
命題7ー24(2数に素なら積にも素)
(互いに素な3個以上の数は仮想的)
もし
 2つの
 任意の対して素である
ならば、
 それらの
 同じ対して素
であろう。



 2A、Bが
 任意のCに対し素である
とし、
 AがBにかけてDをつくる
とせよ。

 C、Dは互いに素である
と主張する。

もし
 C、Dが
 互いに素でない
ならば、

 何らかのがC、Dを割り切る
であろう。

 割り切る
とし、
 それをE
とせよ。
      [......(a)]

 C、Aは
 互いに素であり、

 [何らかの]Eが
 Cを割り切る
から、

 A、Eは
 互いに素である。
      [......(1)]

そこで
 EがDを割っ等しい個数
 単位
 Fのなかにある
とせよ。
      [......(b)]

そうすれば
 FがDを割っ
 Eのなかにある単位個数である。

ゆえに
 Eは
 FにかけてDをつくった。

ところが
 Aは
 BにかけてDをつくった。

したがって
 E、Fの
 A、Bの等しい

ところが
もし
 外項
 内項等しけれ
ば、
 4つの比例する。

それゆえ
 EがAに対するように
 BがFに対する
      [......(2)]

ところが
 A、Eは【互いに】素であり、

 【互いに】素であるは【同じ比の】最小であり、
 同じ比をもつ2のうち
 最小
 それらと同じ比をもつ2を、
 大きい大きいを、
 小さい小さいを、
すなわち
 前項前項を、
 後項後項割り切り
 その
 等しい


ゆえに
 EはBを割り切る

ところが
 Cをも割り切る

したがって
 Eは
 互いに素であるB、Cを割り切る
ことになる。

 これは不可能である。

ゆえに
 いかなる
 C、Dを割り切らない
であろう。

よって
 C、Dは互いに素である。

これが証明すべきことであった。
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