ユークリッド原論をどう読むか(11)
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ユークリッド原論
第7巻
命題7ー32(数は素数か素数で割り切れる)
(素因数分解の一意性)
すべての数は
素数であるか
または
何らかの素数に割り切られる。

Aを数とせよ。
Aは素数であるか
または
素数に割り切られる
と主張する。
そこで
もし
Aが素数である
ならば、
命じられたことは
なされている
であろう。
ところが
もし
合成数である
ならば、
-
場合分け(2)である。
-
A;合成数
となっている。
何らかの素数が
それを割り切るであろう。
-
命題7ー31(合成数を割り切る素数の存在)
による。
-
素数[;;|A]
が存在する。
よって
[
2つの場合の結果から、
]
すべての数は
素数であるか
または
何らかの素数に割り切られる。
これが証明すべきことであった。
-
任意の数は、
素数の積で表現される。
積の順を無視すれば1通りである。
(以下、命題7ー32の補足
(素因数分解の一意性)という。)
なぜなら、
任意の数Xは、
命題7ー32(数は素数か素数で割り切れる)
により、
素数か、素数で割り切れる数である。
素数
であれば、
命題は成立する。
素数で割り切れる数
であれば、
その素数Y1で割り切ると
Y1>=2
により
商Q1(X,Y1)
をとれば、
X;=Y1Q1
となり、
命題7ー16の補足(商は小さい)
により、
Q1<A
となる。
この操作をくりかえすと、
命題7ー1の補足6 (数を減じるのは有限回)
により、
有限回で終わり、
X;=ΠYi
となる。
Yiを小さい順に並べ替え、
改めて
X;=ΠYi
とする。
X;=ΠZj
という素数の積の別の表現があったとする。
ΠYi=ΠZj、
命題7ー30(素数は積を割り切れば一方を割り切る)
により、
素数Y1は1つの素数Zjを割り切るので、
Y1=Zj。
ZjとZ1を入れ替えて、
ΠZj
とし、
Xを(Y1;=Z1)で割り切ると、
商X1(X,(Y1;=Z1))
;=((Πi=2〜mYi)
;=(Πj=2〜nZj)
となり、
命題7ー16の補足(商は小さい)
により、
X1<X
となる。
この操作をくりかえすと、
命題7ー1の補足6(数を減じるのは有限回)
により、
有限回(m;=n)で終わり、
Yi;=Zi、
Xm=1
となることによる。
- 命題7ー32は、
数A
について、
A;素数 or 素数|A
のことである。
-
命題7ー32の補足 (素因数分解の一意性)
- 命題7ー32は推論用命題である。
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