ユークリッド原論をどう読むか(10)
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ユークリッド原論

第6巻

命題6ー30(作図.外中比)
与えられた線分
 外中比に分けること。


与えられた線分をABとせよ。

このとき
 線分ABを
 外中比に分けねばならぬ。

AB上に正方形BCが描かれ、 【・・・(a)】

 そして
 AC上にBCに等しく
 BCに相似図形ADだけはみでる
 平行四辺形CDがつくられたとせよ。 【・・・(b)】

ところが
 BCは正方形である。

したがって
 ADも正方形である。

そして
 BCはCDに等しいから、

 双方からCEが引き去られたとせよ。
そうすれば
 残りのBFは残りのADに等しい

しかも
 等角でもある。

ゆえに
 BF、ADの等角等しい角]をはさむ
 逆比例する。

したがって
 FEがEDに対するように
 AEがEBに対する

そして
 FEはABに、
 EDはAEに等しい

それゆえ
 BAがAEに対するように
 AEはEBに対する

そして
 ABはAEより大きい

ゆえに
 AEもEBより大きい

よって
 線分ABは
 Eにおいて外中比に分けられ、
 そして
 その大きい部分はAEである。

これが作図すべきことであった。       目次   頁頭