ユークリッド原論をどう読むか(10)
頁末
前
次
目次
ユークリッド原論
第6巻
命題6ー12(作図.比例第4項)
与えられた3線分に対し、
第4の比例項を見いだすこと。

与えられた3線分を
A、B、Cとせよ。
このとき
A、B、Cに対し、
第4の比例項を見いださねばならぬ。
任意の角EDFをはさむ
2線分DE、DFが
定められたとせよ。
-
公準1ー1の補足
(作図.任意の点をとる)
により、
3点D、E、Fをとり、
公準1ー1
(作図.直線)
により、
DとE、DとFを結ぶ。
-
線分ED、DF
をとっている。
そして
DGがAに、
GEがBに、
また
DHがCに等しくされたとせよ。
【・・・(a)】
-
命題1ー3の補足
(作図.等しい線分となる点)
により、
点G、E’を、
半直線DE上に
DGがAと、
GE’がBと等しくなるようにとり、
点Hを、
半直線DF上に
DHがCと等しくなるようにとる。
E’を改めてEとし、
遡って用いている。
-
G(DE;;DG=A)、
E'(延長DG;;GE'=B)、
H(DF;;DH=C)
をとっている。
E'をE
としている。
そして
GHが結ばれ、
-
公準1ー1
(作図.直線)
による。
-
線分GH
をとっている。
Eを通りGHに平行に
EFがひかれたとせよ。
【・・・(b)】
-
命題1ー31
(作図・平行線)
により、
EF’をひく。
命題1ー30の補足
(交線に平行な線)
により、
EF’はDFと交わり、
その交点を改めてFとし、
遡って用いている。
-
F'(DF;;GH‖EF')
をとっている。
F'をF
としている。
そうすれば
GHは
三角形DEFの1辺EFに平行《にひかれた》[である]から、
DGがGEに対するように、
DHがHFに対する。
【・・・(c)】
-
命題6ー2
(三角形の辺の平行線による辺の比例区分)
による。
-
DG:GE=DH:HF
となっている。
ところが
DGはAに、
GEはBに、
DHはCに等しい。
- (a)
による。
-
DG=A、
GE=B、
DH=C
となっている。
したがって
AがBに対するように、
CがHFに対する。
よって
与えられた3線分A、B、Cに対し、
第4の比例項HFが見いだされた。
これが作図すべきものであった。
- 命題6ー2の補足と同じである。
命題6ー5(辺が比例する三角形は等角)、
命題6ー6(2辺が比例し挟角が等しい三角形は等角)
、
命題6ー7(2辺が比例、挟角以外が等しくて等角となる場合)
の証明を
仮想的な命題の設定ではなく
現実的な命題の設定上で行うために、
前以て証明しておいた。
- 命題6ー12は、
線分A、B、C
に対して、
線分ED、DF、
G(DE;;DG=A)、
E'(延長DG;;GE'=B)、
H(DF;;DH=C)、
F'(延長DH;;GH‖E'F')
をとれば、
A:B=C:HF'
のことである。
- 命題6ー12は作図用命題である。
前
次
目次
頁頭