ユークリッド原論をどう読むか(6)
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ユークリッド原論

第3巻

命題3ー9(円内の点から円周への線分2)
もし
 の内部に1がとられ、
 そのから[周]に
 二つより多い等しい線分がひかれるならば、
とられた
 中心である。 ABCを
 Dをその内部のとし、
 DからABCに
 二つより多い等しい
  線分DA、DB、DCがひかれたとせよ。
Dは
 ABCの中心であると主張する。

AB、BCが結ばれ、 E、Fにおいて
 [それぞれ]2等分され、 【・・・(a)】 ED、FDが結ばれ、 G、K、H、Lまで
 延長されたとせよ。 そうすれば、
 AEはEBに等しく EDは共通であるから、
 2AE、EDは
 2BE、EDに等しい
そして、
 底辺DAは底辺DBに等しい それゆえ
 AEDはBEDに等しい ゆえに
 AED、BEDの双方は直角である。 したがって
 GKはABを直角に2等分する。
そしてもし
 において
 直線直線]を直角に2等分するならば、
 中心
 分割する直線上にあるから、
 中心はGKの上にある。 同じ理由で
 のABCの中心
 HLの上にもある。
そして
 GK、HLは
 D以外のを共有しない。 したがって
 Dは
 ABCの中心である。
よってもし
 の内部に1がとられ、
 そのから[周]に
 二つより多い等しい線分がひかれるならば、
 とられた中心である。

これが証明すべきことであった。       目次   頁頭