ユークリッド原論をどう読むか(5)
頁末          目次 

ユークリッド原論

第2巻

命題2ー7(差の平方)
もし
 線分
 任意に2分されるならば、
 全体の上の正方形
 一つの部分の上の正方形との
 和は
 全体の線分
 この部分とに
 かこまれた矩形の2
 残りの部分の上の正方形との
 和に等しい 線分ABが
 Cにおいて
 任意に分けられたとせよ。

AB、BC上の正方形の和は
 AB、BCにかこまれた矩形の2
 CA上の正方形との
 和に等しい
 と主張する。
 


AB上に
 正方形ADEBが描かれたとし、 そして
 作図がなされたとせよ。 そうすれば
 [矩形]AGはGEに等しいから、 双方に
 [矩形]CFが加えられたとせよ。
そうすれば
 AF全体はCE全体に等しい ゆえに
AF、CEの和は
 AFの2である。 ところが
 AF、CEの和は
 グノーモーンIJKと
 正方形CFとの
 和である。 したがって
 グノーモーンIJKとCFとの和は
 AFの2である。 ところが
 BFはBCに等しいから、 矩形AB、BCの2
 AFの2である。 それゆえ
 グノーモーンIJKと正方形CFとの和は
 矩形AB、BCの2等しい 双方に
 AC上の正方形であるDGが
 加えられたとせよ。
そうすれば
 グノーモーンIJKと
 正方形BG、GDとの
 和は
 AB、BCにかこまれた矩形の2
 AC上の正方形との
 和に等しい ところが
 グノーモーンIJKと
 正方形BG、GDとの
 和は
 ADEB全体とCFとの
 和に等しく これは
 AB、BC上の正方形の和である。
したがって
 AB、BC上の正方形の和は
 AB、BCにかこまれた矩形の2
 AC上の正方形
 の和に等しい よってもし
 線分
 任意に2分されるならば、
 全体の上の正方形
 一つの部分の上の正方形
 の和は
 全体の線分
 この部分とにかこまれた矩形の2
 残りの部分の上の正方形
 の和に等しい

これが証明すべきことであった。       目次   頁頭