ユークリッド原論をどう読むか(4)
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ユークリッド原論
第1巻

命題1−43(平行四辺形の補形) 
対角線をはさむ平行四辺形・補形

(作図.対角線をはさむ平行四辺形)

すべての平行四辺形において
 対角線をはさむ
 二つの平行四辺形補形
 互いに等しい ABCDを平行四辺形
 ACをその対角線とし、
 EH、FGを
 ACはさむ平行四辺形
 BK、KDを
 いわゆる補形とせよ。
 補形BKは補形KDに等しい
 と主張する。
 


ABCDは平行四辺形であり、
 ACはその対角線であるから、
 三角形ABCは三角形ACDに等しい
      【・・・(1)】 また
 EHは平行四辺形であり、
 AKはその対角線であるから、
 三角形AEKは三角形AHKに等しい 同じ理由で
 三角形KFCもKGCに等しい

そこで
 三角形AEKは三角形AHKに、
 KFCはKGCに
 等しいから、
 三角形AEKとKGCの和は
 三角形AHKとKFCの和に等しい しかも
 三角形ABC全体は
 三角形ADC全体に等しい それゆえ
 残りの補形BKは
 残りの補形KDに等しい よって
 すべての平行四辺形において
 対角線をはさむ
 二つの平行四辺形補形
 互いに等しい
 
これが証明すべきことであった。       目次   頁頭