ユークリッド原論をどう読むか(11)
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ユークリッド原論

第7巻
 
命題7ー22(同じ比の最小の2数は互いに素)
(2数の比の最小数)
 同じ比をもつ2のうち
 最小
 互いに素である。


 A、Bを
 同じ比をもつ2のうち最小
とせよ。

 A、Bは互いに素である
と主張する。

もし
 互いに素でない
ならば、

 何らかの
 それらを割り切る
であろう。

 割り切る
とし、
 それをC
とせよ。
      [......(a)]

そして
 CがAを割っ
 等しい個数単位
 Dのなかにあり、
 CがBを割っ
 等しい個数単位
 Eのなかにある
とせよ。
      [......(B)]

 CがAを割っ
 Dのなかにある
 単位個数等しい
から、
 Cは
 DにかけてAをつくった。

 同じ理由

 Cは
 またEにかけてBをつくった。

そこで
 Cは2D、Eにかけ
 A、Bをつくった。

それゆえ
 DがEに対するように
 AがBに対する

ゆえに
 D、Eは
 A、Bより小さくて、
 それらと同じ比をなす。

 これは不可能である。

したがって
 いかなる
 A、Bを割り切らないであろう。

よって
 A、Bは互いに素である。

これが証明すべきことであった。
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