ユークリッド原論をどう読むか(4)
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ユークリッド原論
第1巻

命題1−40(三角形の等積変形2の逆) 
[一直線上にある]等しい底辺の上にあり
 かつ
 同じ側にある
 等しい三角形
 同じ平行線の間にある。 ABC、CDEを
 [一直線上にある]等しい底辺BC、CEの上にあり
 かつ
 同じ側にある等しい三角形とせよ。

 それらは同じ平行線の間にあると主張する。
 


ADが結ばれたとせよ。 ADは
 BEに平行であると主張する。

もし平行でないならば、 Aを通り
 BEに平行にAFがひかれ
      【・・・(a)】 [ Cと同じ側にある場合]
FEが結ばれたとせよ。 そうすれば
 三角形ABCは三角形FCEに等しい
なぜなら
 底辺BC、CEの上にあり
 かつ
 平行線BE、AFの間にある
 から。 ところが
 三角形ABCはDCEに等しい ゆえに
 DCEは三角形FCEに等しい すなわち
 大きいものが小さいものに等しい これは不可能である。

それゆえ
 AFはBCに平行でない。
[ Cと反対側にある場合]
同様にして
 AD以外の他のいかなる線分もそうでない
 ことを証明しうる。 したがって
[ 2つの場合の結果により]
 ADはBCに平行である。 よって
 [一直線上にある]等しい底辺の上にあり
 かつ
 同じ側にある
 等しい三角形は同じ平行線の間にある。
 
これが証明すべきことであった。       目次   頁頭