ユークリッド原論をどう読むか(4)
頁末
前
次
目次
ユークリッド原論
第1巻
命題1−41(同一底辺上の平行四辺形と三角形の面積)
もし
平行四辺形が
三角形と同じ底辺をもち
かつ
同じ平行線の間にあれば、
平行四辺形は
三角形の2倍である。
平行四辺形ABCDが
三角形EBCと同じ底辺をもち
かつ
同じ平行線BC、AEの間にあるとせよ。
-
平行四辺形ABCD
に対して、
点E[直線AD]、
△EBC
をとっている。
平行四辺形ABCDは
三角形BECの2倍である
と主張する。
ACが結ばれたとせよ。
- 公準1−1(作図.直線)
による。
-
線分AC
をとっている。
そうすれば
三角形ABCは三角形EBCに等しい。
【・・・(1)】
なぜなら
それと同じ底辺BCの上にあり
かつ
同じ平行線BC、AEの間にあるから。
ところが
平行四辺形ABCDは
三角形ABCの2倍である。
なぜなら対角線ACが
それを2等分するから。
それゆえ
平行四辺形ABCDは
三角形EBCの2倍でもある。
- (1)
,公理1−5(同じものの2倍)
による。
-
平四ABCD=2×△EBC
となっている。
よってもし
平行四辺形が
三角形と同じ底辺をもち
かつ
同じ平行線の間にあれば、
平行四辺形は三角形の2倍である。
これが証明すべきことであった。
- 命題1-41は、
平四ABCD
に対して、
点E[直線AD]、
△EBC
をとれば、
平四ABCD=△EBC
のことである。
- 命題1-41は推論用命題である。
前
次
目次
頁頭