ユークリッド原論をどう読むか(13)
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ユークリッド原論

第9巻
 
命題9ー32(順次2倍数と偶数倍の偶数倍)
 2から始まり
 順次に2されたのおのおのは
 偶数倍の偶数[である]のみである。




 任意個のB、C、Dが
 2であるAから始まり
 順次に2された
とせよ。


 B、C、Dは偶数倍の偶数[である]のみである
と主張する。

さて
 B、C、Dのおのおのが
 偶数倍の偶数である
ことは明らかである。

なぜなら
 2から始まり順次に2された
から。

 それのみである
ことをも主張する。

 単位が措定された
とせよ。

そうすれば
 任意個の
 単位から始まり順次に比例し、
 単位の次のAが素数である

から、
 A、B、C、Dのうち最大Dは
 A、B、C以外の他のいかなるにも
 割り切られない
であろう。

そして
 A、B、Cのおのおのは偶数である。

したがって
 Dは偶数倍の偶数[である]のみである。

同様にして
 B、Cの双方も
 偶数倍の偶数のみである
ことを証明しうる。

これが証明すべきことであった。
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