ユークリッド原論をどう読むか(13)
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ユークリッド原論

第9巻
 
命題9ー16(互に素な比の第2項と第3項)
もし
 2互いに素である
ならば、
 第1のが第2の対するように
 第2のは他のいかなるにも対さない
であろう。




 2A、Bが互いに素である
とせよ。

 AがBに対するように
 Bが他のいかなるにも対さない
と主張する。

もし可能ならば

 AがBに対するように
 BがCに対する
とせよ。

ところが
 A、Bは[互いに]素であり、

 [互いに]素であるものは最小であり、

 最小である
 同じ比をもつ割り切り
 前項前項を、
 後項後項割り切り
 その等しい

それゆえ
 前項前項を、
 すなわち
 AがBを割り切る

しかも
 Aは自分自身をも割り切る

ゆえに
 Aは
 互いに素であるA、Bを割り切る

 これは不合理である。

したがって
 AがBに対するように
 BがCに対することはない
であろう。

 これが証明すべきことであった。
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