ユークリッド原論をどう読むか(11)
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ユークリッド原論

第7巻
 
命題7ー16(積の可換性)
(商は小さい) もし
 2つのを互いにかけあわせて、
 あるをつくる
ならば、
 これらの2つの
 互いに等しい
であろう。



 A、Bを2つの
とし、

 AはBにかけてCをつくり、
 BはAにかけてDをつくる
とせよ。

 CはDに等しい
と主張する。

 AはBにかけ
 Cをつくった
から、
 BがCを割っ
 Aのなかにある単位個数
である。

ところが
 単位EがAを割っ
 Aのなかにある単位個数である。

それゆえ
 単位EがAを、
 BがCを
 割っ等しい

ゆえに
 いれかえて
 単位EがBを、
 AがCを
 割っ等しい
          [......(a)]

また
 BはAにかけ
 Dをつくった
から、
 AがDを割っ
 Bのなかにある単位個数である。

したがって
 単位EがBを、
 AがDを
 割っ等しい

ところが
 単位EがBを、
 AがCを
 割っ等しかった。

それゆえ
 AがC、Dの双方を割っ等しい

よって
 CはDに等しい

これが証明すべきことであった。
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