ユークリッド原論をどう読むか(7)
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ユークリッド原論

第3巻

命題3ー20(中心角は円周角の2倍) 
底辺   中心角   円周角

において
 
 同じ底辺とするとき、
中心角
 円周角の2である。


ABCをとし、
 BECをその中心角
 BACを円周角とし、
 それらが
 同じBCを底辺とするとせよ。

BECは
 BACの2である
 と主張する。
 
AEが結ばれ、
 Fまで延長されたとせよ。
[弧BC上にある場合]
そうすれば
EAは
 EBに等しいから、
 EABも
 EBAに等しい。
それゆえ
EAB、EBAの和は
 EABの2である。
ところが
BEFは
 EAB、EBAの和に等しい。
ゆえに
 BEFも
 EABの2である。 【・・・(1)】
同じ理由で
 FECも
 EACの2である。

したがって
BEC全体は
 BAC全体の2である。
 
[弧CA上にある場合]
もう1度
 線分が折り曲げられ《たとし》[て]、
 別のBDCがあるとし、
 DEが結ばれ、
 Gまで延長されたとせよ。
同様にして
GECは
 EDCの2であり、
 そのうち
GEBは
 EDBの2である。
それゆえ
残りのBECは
 [残りの]BDCの2である。
[弧BA上にある場合
 も同様である。]
よって
[3つの場合の結果により]
 において
 
 同じ底辺とするとき、
中心角
 円周角の2である。
これが証明すべきことであった。
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