ユークリッド原論をどう読むか(9)
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ユークリッド原論

第5巻

命題5ー22(等間隔比と同じ比)
もし
 任意個の
 それらと同じ個数の別のとがあり、
 2つずつとられたとき
 同じ比をなすならば、
 等間隔比により
 それらは同じ比をなすであろう。




任意個のA、B、Cと
 それらと同じ個数の別のD、E、Fとがあり、
 2つずつとられたとき
 同じ比をなす、
 すなわち
 AがBに対するように、DがEに対し
 BがCに対するように、EがFに対するとせよ。

等間隔比により
 それらが同じ比をなすであろう
 と主張する。

A、Dの[任意の]同数倍G、Hと
 B、Eの別の任意の同数倍K、Lと
 さらに
 C、Fの別の任意の同数倍M、Nとが
 とられたとせよ。【・・・(a)】

そうすれば
 AがBに対するように、DがEに対し

 A、Dの同数倍G、Hと
 B、Eの別の[任意の]同数倍K、Lとが
 とられたから、

 GがKに対するように
 HがLに対する【・・・(1)】

同じ理由で
 KがMに対するように
 LがNに対する【・・・(2)】

そこで
 3つのG、K、Mと
 それらと同じ個数の別のH、L、Nとがあり、
 2つずつとられたとき
 同じ比をなすから、

 等間隔比により
 もし
 GがMより大きければ、
 HもNより大きく
 等しければ、等しく
 小さければ小さい

そして
 G、HはA、Dの同数倍であり、
 M、NはC、Fの別の[任意の]同数倍である。
それゆえ
 AがCに対するようにDがFに対する

よってもし
 任意個の
 それらと同じ個数の別のとがあり、
 2つずつとられたとき同じ比をなすならば、
 等間隔比により
 それらは同じ比をなすであろう。
これが証明すべきことであった。       目次   頁頭