ユークリッド原論をどう読むか(9512)
頁末          目次

ユークリッド原論

第5巻

命題5ー12(比例する前項の和と後項の和)
(準一般的な証明の簡易な一般的化)
もし
 任意個の比例するならば、
 前項の1つが
 後項の1つに対するように
 前項の総和が
 後項の総和に対するであろう。


任意個の
 A、B、C、D、[・・・、]E、Fが比例し、
 AがBに対するように
 CがDに、
 [・・・、]
 EがFに
 対するとせよ。

AがBに対するように
 A、C、[・・・、]Eの和が
 B、D、[・・・、]Fの和に対するであろう。
 
A、C、[・・・、]Eの[任意の]同倍数G、H、[・・・、]Kと
 B、D、[・・・、]Fの別の任意の同倍数L、M、[・・・、]Nとが
 とられたとせよ。【・・・(a)】
 
そうすれば
 AがBに対するように
 CがDに、
 [・・・、]
 EがFに対し、
 そして
 A、C、[・・・、]Eの同倍数G、H、[・・・、]Kと
 B、D、[・・・、]Fの同倍数L、M、[・・・、]Nと
 がとられたから、
 もし
 GがLより大きければ、
 HもMより、
 [・・・、]
 KもNより大きく
 等しければ、等しく
 小さければ、小さい
それゆえもし
 GがLより大きければ、
 G、H、[・・・、]Kの和はL、M、[・・・、]Nの和より大きく
 等しければ、等しく
 小さければ、小さい【・・・(1)】
そして
 もし
 任意個のがあり、
 それらと同数の別の《任意個の》
  それぞれ同倍数であるならば、
 それらのの1つが
 1つの何であろうと
 全体も全体の同じ倍数であろうから、
 GはAの、
 G、H,[・・・、]Kの和はA、C,[・・・、]Eの和の
 同数倍である。【・・・(2)】
同じ理由で
 LはBの、
 L、M、Nの和はB、D、Fの和の
 同倍数である。【・・・(3)】

ゆえに
 AがBに対するように
 A、C、[・・・、]Eの和がB、D、[・・・、]Fの和に対する
 
よって
 もし任意個の比例するならば、
 前項の1つが後項の1つに対するように
 前項の総和が後項の総和に対するであろう。
これが証明すべきことであった。       目次   頁頭