ユークリッド原論をどう読むか(14)
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ユークリッド原論
第10巻
命題10ー19助(有理線分と長さ・平方において通約、有理)
平方においてのみ通約
補 助 定 理
長さにおいて通約できる線分は
必ず平方においても通約できる
が、
平方において通約できる線分は
必ずしも
長さにおいて通約できる
とはかぎらず、
長さにおいて通約できる場合と
できない場合とある
ことはすでに証明されたから、
次のことが明らかである。
すなわち
もし
何らかの線分が
定められた有理線分と
長さにおいて通約できる
ならば、
それは有理であり
長さにおいて
だけでなく
平方においても
もとの有理線分と通約できる
といわれる、
なぜなら
長さにおいて通約できる線分は
必ず平方においても通約できる
から。
ところが
もし
何らかの線分が
定められた有理線分と
平方において通約できる
ならば、
それが長さにおいても通約できる
場合には、
有理であり
長さと平方において
もとの有理線分と通約できる
といわれる。
しかし
もし
何らかの線分が
定められた有理線分と
平方において通約できるが
長さにおいては通約できない
場合には、
それは
有理であり
平方においてのみ通約できる
といわれる。
-
一般に、
2つの線分が
平方において通約できるが
長さにおいては通約できない
場合には、
平方においてのみ通約できる
といわれる。
(以下、定義の補足(命題10ー19助)
(平方においてのみ通約)という。)
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