ユークリッド原論をどう読むか(12)
頁末
前
次
目次
ユークリッド原論
第8巻
命題8ー16(平方数の非整除、辺の非整除)
もし
平方数が平方数を割り切らない
ならば、
辺も辺を割り切らない
であろう。
そしてもし
辺が辺を割り切らない
ならば、
平方数も平方数を割り切らない
であろう。
A、Bを平方数とし、
C、Dをそれらの辺とし、
AがBを割り切らない
とせよ。
-
「数(について)・・・とせよ」は、
コメント4(命題7ー1)
参照のこと。
-
C×C=A、D×D=B、
A not|B
となっている。
CもDを割り切らない
であろうと主張する。
もし
CがDを割り切る
ならば、
AもBを割り切る
であろう。
ところが
AはBを割り切らない。
[これは、不可能である。]
したがって
CはDを割り切らない
であろう。
また
CがDを割り切らない
とせよ。
AもBを割り切らない
であろうと主張する。
もし
AがBを《割り切らない》
[割り切る]
ならば、
-
論理の流れは背理法である
ので、
修正した。
背理法の仮定である。
CもDを《割り切らない》
[割り切る]
であろう。
ところが
CはDを割り切らない。
[これは、不可能である。]
したがって
AはBを割り切らないであろう。
これが証明すべきことであった。
-
命題8ー14の繰り返しとなっている。
- 命題8ー16は推論用命題である。
前
次
目次
頁頭