ユークリッド原論をどう読むか(9503)
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ユークリッド原論

第5巻

命題5ー3(同数倍の同数倍)
(倍量の倍量は倍量)
もし
 第1のが第2の、
 第3が第4の
  同数倍であり、
 第1と第3の同数倍
 とられるならば、
 等間隔比により、
 とられたのうち
 前者は第2の、
 後者は第4の
 それぞれ同数倍であろう。


第1のAは
 第2のBの、
 第3のCは
 第4のDの
  同数倍とし、
 A、Cの同数倍EF、GHが
 とられたとせよ。

EFはBの、
 GHはDの
 同数倍であると主張する。

EFはAの、
 GHはCの
 同数倍であるから、
 EFのなかにある
  Aに等しいと同数の、
  Cに等しい
 GHのなかにある。 【・・・(1)】
EFが
 Aに等しいEK、
 [KiK'i、]KFに、
 GHが
 Cに等しいGL、
 [LiL'i、]LHに
 分けられたとせよ。【・・・(a)】
そうすれば
 EK、[KiK'i、]KFの個数
 GL、[LiL'i、]LHの個数
 等しいであろう。
そして
 AはBの、
 CはDの
 同数倍であり、
 EKはAに、
 GLはCに
 等しいから、
 EKはBの、
 GLはDの
 同数倍である。【・・・(2)】
同じ理由で
 [KiK'iはBの、]
 [LiL'iはDの]
 KFはBの、
 LHはDの
 同数倍である。

そこで
 《第1》[第5の1]のEKは第2のBの、
 《第3》[第6の1]のGLは第4のDの
 同数倍であり、
 [第5のKiK'iは第2のBの、]
 [第6のLiL'iは第4のDの、]
 第5のKFは
 第2のBの、
 第6のLHは
 第4のDの
 同数倍であるから、

 《第1》[第5のEK]《と》
 [、KiK'i、]
 第5[のKF]の和EFは
  第2のBの、
 《第3》[第6のGL]《と》
 [、LiL'i、]
 第6[のLH]の和GHは
  第4のDの
 同数倍である。
よってもし
 第1のが第2の、
 第3が第4の
 同数倍であり、
 第1と第3の同数倍
 とられるならば、
 等間隔比により、
 とられたのうち
  前者は第2の、
  後者は第4の
 それぞれ同数倍であろう。
これが証明すべきことであった。
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