ユークリッド原論をどう読むか(2)
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ユークリッド原論
第1巻
命題1ー18(三角形の大きい辺と大きい角1)
すべての三角形において
大きい辺は
大きい角に対する。
ABCを
辺ACがABより大きい
三角形
とせよ。
角ABCも
角BCAより大きい
と主張する。
ACはABより大きい
から、
ADがABに等しくされ、
-
命題1ー3(作図・等しい線分を切り取る)
による。
-
点D(AC;;AD=AB)
をとっている。
BDが結ばれた
とせよ。
【・・・(a)】
-
公準1ー1(作図.直線)
による。
-
線分(B,D)
をとっている。
そうすれば
角ADBが
三角形BCDの外角である
から、
内対角DCBより大きい。
【・・・(1)】
-
命題1ー16(外角と内対角)
による。
-
∠ADB>∠DCB
となっている。
ところが
辺ABは辺ADに等しい
から、
角ADBは角ABDに等しい。
-
命題1ー5(2等辺三角形の底角)
による。
-
∠ADB=∠ABD
となっている。
ゆえに
角ABDも角ACBより大きい。
それゆえなおさら
角ABCは角ACBより大きい。
よって
すべての三角形において
大きい辺は
大きい角に対する。
これが証明すべきことであった。
- 命題1-18は、
△ABC
において、
AC>AB
ならば
∠ABC>∠BCA
ということである。
- 命題1-18は推論用命題である。
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