ユークリッド原論をどう読むか(1)
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ユークリッド原論
第1巻

命題1ー2(作図・線分)
 与えられたにおいて
 与えられた線分等しい
 線分をつくる
こと。
 与えられたをA、
 与えられた線分をBC
とせよ。

このとき
 Aにおいて
 与えられた線分BCに等しい
 線分をつくら
ねばならぬ。

 AからBへの線分ABが結ばれ、
 その上に
 等辺三角形DABがつくられ、
      【・・・(a)】
 線分AE、BFが
 DA、DBと一直線をなして延長され、

 中心B、半径BCをもって
 CGHが描かれ、
また、
 中心D、半径DGをもって
 GKLが描かれた
とせよ。
      【・・・(b)】
そうすれば、
 BはCGHの中心である
から、
 BCはBGに等しい
      【・・・(1)】

また、
 DはGKLの中心である
から、
 DLはDGに等しく
そのうち、
 DAはDBに等しい
それゆえ
 残りのALは
 残りのBGに等しい
ところが、
 BGがBCに等しい
ことも先に証明された。

ゆえに
 AL、BCの双方はBGに等しい
そして
 同じものに等しいものは
 また互いに等しい
したがって
 ALもBCに等しい
よって
 与えられたAにおいて
 与えられた線分BCに
 等しい線分ALが
 つくられている。

 これが作図すべきものであった。
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